星編1
星は印が付いている場所という意味で名前が付いているのでしょう。
現代で一番よく打たれる隅への着手です。
何百年もの長い日本囲碁の歴史からすると、初手に星が打たれている歴史は意外に浅いです。
それまでの何百年間、小目、目外し、高目という三点だけが隅の着手として使われていました。
江戸、明治時代の名手本因坊秀栄先生が白番で二手目の星打ちは試されていましたが、黒番ではなぜか使われることがほどんとなかったのです。
本格的に打たれ始めたのは、1933年に、当時若手のホープだった呉清源五段が、第一人者本因坊秀哉名人との対局で星、三々、天元というそれまでの常識を覆す新布石を打たれ,世を驚かせました。
その時の棋譜を貼っておきます。
呉清源、木谷実という両先生にによって研究され革命的に発案された、隅に打たれる着手としての星、三々は、今に至っては不動の人気を確立していますが、長い歴史の中で、黒番で一手目を星に打たれた棋譜は、新布石が始まるまでの何百年間、僕が知る限り一局も見た事がありませんし、三々に至っても同様です。
星と三々は何故打たれてこなかったのか不思議ですが、よく調べてから違う機会で述べたいと思います。
星は、ハンディを付けて行う置碁の場合、置き石の位置ですから、
碁を覚えて間もない方でも、慣れ親しんでると思います。
星に対する主な打ち方は、桂馬にかかる手が、一番多く打たれています。
これからこの手に対する定石ををしっかり勉強していきたいと思います。
2015年頃からのAIによって、いきなり三々に入ってくる手が有力視され始めましたが、
それはまた違う機会に紹介していきたいと思います。
まずはカカリに対する黒の着手は色々なものがあります。
受け方は、桂馬、一間、大桂馬、ツケ、がよく打たれています。
ハサミ方は、この6種類。
後、手を抜くという選択肢も最近増えています。
星に対する桂馬カカリに対する打ち方だけで、10種類以上の手が存在します。
三々と比べて圧倒的に手の種類が増えていますね。
それらの中で簡単に覚えられるお薦めの定石だけを取り上げていきます。
碁盤に直接並べながら、石の形を覚えてみてください。
星編2に続く☟
https://www.ryu-igo.com/entry/2020/04/06/113635