昨日は、本因坊戦挑戦者決定リーグの最終戦が行われました。
芝野名人と許家元八段が挑戦者決定戦を戦う事になっています。
とても注目の一番です。
勝つ人と負ける人は何が違うのかと誰でも疑問に思いますよね。
僕はあるレベルにまで行ったら碁とは読みの力の勝負だと思っています。
僕は院生師範を務めて2年近く経ち、たくさんの子供達を見て来ました。
棋力が中々伸びない子の特徴として、知識の量にくらべ、読みの力が追い付いていないケースが非常に多いと感じています。
そう思い始めてから詰碁を毎週、大盤で出題するようにしています。
簡単にAIによって色々な事を学べるようになった今の時代。
どの手を打てば、何パーセントの勝率まで丁寧に教えてくれますし、序盤戦は誰でも上手くなります。
ただAIに頼っているだけでは鍛えられない部分があります。
それは深読みの世界です。
僕が先日出題したレベル7の問題、多くの皆さんに見て頂いていますが、
トッププロは、日常的にあのくらいの膨大な手を読みながら戦います。
以前井山裕太さんが、インタビューで何手まで読むことがあるかという質問に対し、
直線だけなら100手読むこともあると答えていますが、それは誇張して言っているわけではありません。
僕自身も普段の対局でかなり長考した場面では、枝分かれを含め数百手を読む事もあります。
色々な制約がある普段の解説では、そのような読みを全てをお見せする事は出来ません。
一般的に読みを鍛えるには、詰碁を解くのが有効だと言われていて、僕もその通りだと思います。
僕が出題しているニコちゃん問題は、石のねじりあいをテーマにしています。
読みを鍛えるという意味では詰碁と同じですが、石を取るという単純な楽しみ方を覚えつつ、戦いにも強くなれると思います。
これからも問題をたくさん出題していきますので、皆さんの棋力向上のお役に立てればと思います。
是非ご活用ください。
https://www.ryu-igo.com/entry/2020/03/30/153218